中国式新インフルエンザ予防策
2009/05/14 Thu [Edit]
あまりにも無頓着にぼぼぼやーーとしておりましたところ、某訪問者様よりネタのご提供をいただきました。ありがとうございますの御礼を兼ねて記事化。お客様が増えるとネタも自ら探さなくともよいというわけです(違)。
日本のニュースではすでに13日のニュースで報じられておりますが、
とのことです。中国国家中医(漢方)管理局がこのほど、新型インフルエンザの「予防漢方処方」を発表した。海外感染者の特徴と古今の文献を結びつけ、生活面、飲食面、医薬面の三つの点から漢方の予防法を提示した。
漢方薬が普及している中国では03年に新型肺炎(SARS)が大流行した際にも予防効果が期待され、特定の漢方薬が飛ぶように売れた。今回は、中国での流行前に当局が「予防効果がある」とお墨付きを与えた形だ。(朝日新聞より)
ですがこの日本語の記事内ではその中国的「予防漢方処方」については言及されておりませんでした。そこで早速このソースを探し、国家中医薬管理局のウェブサイトの原文をめっけました。
中医・中薬は独特の用語が盛りだくさんで、専門家でなければ正直訳すのがとても難しいのですが、なんとかネット検索の力を借りて訳してみましたので続きを読む>>にてご覧ください。
なお、中国語のここのニュースによりますと、八角茴香豚肉煮込みがA型H1N1インフルエンザ予防に効果があるというあるある大辞典的(もしくは思いっきりみのさん)的にちまたに流布しているそうですが、タミフルの有効成分のシキミ酸は、めんどくさい製造工程を経てシキミ酸になり、煮出したくらいではこれを摂取することはできませんし、食べ過ぎるのも体にとってよくないことだと言っておりますので、慌ててたくさん取らないようにしましょうね。
私は八角嫌いなので八角ばかり食べるなんて事ぜったいしませんけども。
おまけ:勝手にリンクですが、わからない中薬名称は薬膳情報.netさんところで検索すると幸せかも。
でもこれ、日本語に訳したはいいけれど、このとおり材料を入手できて、処方できるヒトはどれくらいいるんでしょう?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・使えなくとも全力で翻訳・発表。それが落ち穂拾いブログです。うぇぇ。
国中医薬弁発〔2009〕15号
A型H1N1インフルエンザの中医薬的予防工作を指導し、中医薬の特色と優位性を十分発揮するため、衛生部、国家中医薬管理局は専門家を組織し、古今の文献をまとめた上で、今年A型H1N1インフルエンザ発生状況の特徴に基づき、《A型H1N1インフルエンザ中医薬予防プラン(2009版)》を制定した。ここに諸氏に印刷配布するが、A型H1N1インフルエンザ予防工作において参考として使用されたし。
二○○九年五月五日
2009年3月、メキシコ・アメリカで前後してヒト感染A型H1N1インフルエンザウイルスが発生した。ヒト感染後の臨床早期症状とインフルエンザは類似しており、発熱、咳、だるさ、食欲不振等があり、さらに下痢や嘔吐等といった症状も出ている。少数病例においては病情が重篤になり、進行が早く、ウイルス性肺炎を発症し、呼吸困難、多臓器機能損傷の合併症が起き、重篤者は死に至る。
中医薬は臨床実践において流行性感冒の予防治療経験が豊富であり、季節性感冒(インフルエンザ)の治療効果は確かである。古今の文献をまとめた上で、様々なタイプのグループに対し本予防プランを制定する。
一、生活起居予防
(一)「虚邪賊風、避之有時」、適宜着衣を増減し寒暖にあわせる。
(二)「食飲有節」、飲食は適時、適量、適温につとめ、刺激物は控える。
(三)「起居有常」、仕事と休みを規則正しく、多く動き、早く寝る。
(四)「精神内守、病安従来」、こころの平静をたもつ。「恐則気下、惊者気乱」、インフルエンザを怖がる気持ちも、気を乱し、「外感」(かぜや暑気あたり)をより起こしやすくする。
二、飲食予防
飲食はあっさりしたものがよく、こってりしたものはたくさん食べない(「熱」がこもりやすい)。つまり日常生活において簡単・美味な小薬膳を作ることも、インフルエンザ予防に取って助けとなる。
二白湯:葱白(そうはく)15g、大根30g、香菜3g。水を適量加え、火を通して熱いのを飲む。
姜棗薄荷ドリンク:薄荷3g、生姜(ショウガ)3g、大棗(だいそう)3個。ショウガを千切りにして、大棗は中の種をとる。薄荷と一緒にカップに入れ、沸騰したお湯200〜300mlを注ぎ、ふたをして5〜10分蒸らし、熱いうちに飲む。
桑葉菊花水:桑葉(そうよう)3g、菊花3g、芦根(ろこん)10g。沸騰したお湯に入れる。お茶代わりにちょくちょく飲む。
薄荷梨粥:薄荷3g、皮つき鴨梨(ヤーリー)1個(皮を剥く)、大棗6枚(種を取る)、適量の水をわかし、煮立てて漉す。粟または50gを入れ煮て粥にし、そのあと薄荷梨スープを入れ、再び沸騰したら食べられる。「のぼせ(上火)」やすい人の食用可。
生のドクダミ30〜60g、にんにく・酢に和えて。
生の敗醤草(はいしょうそう)30〜60g、さっとゆでてにんにく・酢に和えたり醤を付けたりして。
生の馬歯莧(ばしけん)30〜60g、さっとゆでてにんにく・酢に和えたり醤を付けたりして。
あずき、緑豆は適量を炊いて。
緑豆60g、生の甘草(かんそう)6g(布に包む)、生薏苡仁(よくいにん) 20gを煮て甘草の包みを取る。
もし口や鼻の乾燥がひどい場合には、綿棒を香油に浸し塗ると潤い作用がある。
三、薬物予防
(一)成人
1.太子参(たいしじん)10g、蘇葉(そよう)6g、黄芩(おうごん)10g、牛蒡子(ごぼうし)10g
適するタイプ:虚弱で「外感」にかかりやすい人。
煎じ方・服用方法:毎日1付、白湯で煎じる。朝晩各一回、3〜5付が適量。
2.大青葉(だいせいよう)5g、紫草(しそう)5g、生の甘草5g
功能:解毒解熱
適するタイプ:顔色が赤っぽい、口喉・鼻が時々乾燥する、涼しいのを好む、大便がやや堅く、小便は黄色い。
煎じ方・服用方法:毎日1付、白湯で煎じる。朝晩各一回、3〜5付が適量。
3.桑葉10g、白茅根(はくぼうこん)15g、金銀花(きんぎんか)12g
功能:解熱肺のとおりを良くする
適するタイプ:顔色が赤っぽい、口喉、鼻が時々乾燥する、涼しいのを好む、大便がやや堅く、小便は黄色い。
煎じ方・服用方法:毎日1付、白湯で煎じる。朝晩各一回、3〜5付が適量。
4.蘇葉10g、佩蘭(はいらん) 10g、陳皮(ちんぴ)10g
功能:健脾化湿
適するタイプ:顔色が悪くつやがない、腹部膨満感、大便がゆるい。
煎じ方・服用方法:毎日1付、白湯で煎じる。朝晩各一回、3〜5付が適量。
それぞれのタイプの方は医師の指導の元に使用し、流行期間中は3-5剤を服用することを勧める。
(二)児童
藿香(かっこう) 6g、蘇葉6g、銀花10g、生の山楂(さんざ)10g
功能:解熱消滞
適するタイプ:児童で「夾食夾滞」になりやすい者。このタイプの児童はのぼせやすく、呼気が臭く大便は臭いまたは堅い。
煎じ方・服用方法:毎日1付、白湯で煎じる。朝晩各一回、3〜5付が適量。
(三)感冒予防での中薬服用における注意事項:
1.老人は医師の指導のもと服用料を適宜調整して服用のこと。
2.慢性疾病患者及び妊婦は慎むこと。
3.感冒予防の中薬は長期服用に適しておらず、一般には3〜5日の服用とする。
4.服用期間または服用後気分が悪くなった場合はすみやかに服薬を停止し医師に相談すること。
5.上述の薬物でアレルギーがあったことがあるものは服用を禁止し、アレルギー体質のものは服用を控える。
6.いわゆる「門外不出の処方」や「偏った処方」「民間療法」は盲信しないこと。
四、その他
中医と民間伝統に基づき、芳香性のある化濁類中薬を多く用い、「匂い袋」やアロマを作っているが、蒼術(※オケラのこと)、艾葉(がいよう)、藿香、当帰(とうき)、白芷(びゃくし)、山萘等これらには除瘴避穢(ぼうしょうひわい※細菌など病原性のものを防ぐこと)の作用がある。
※は訳者注。
「付」というのは漢方薬の単位。「包」に相当でしょうか。
頭わるそうな訳ですみません・・・・
Comments
予防計画の準備を
ささきんぐさま。ぞぞむさま。きたなみさま。こんにちは。昨日東夷の国の神戸市で国内感染による新型流行性感冒の集団感染が確認されました。確か、上司Gさまは頻繁に倭国は神戸市に渡来する由。
自衛のために比較的作りやすい予防薬を服用されては?
白ねぎ・大根・香菜スープにドクダミの酢ニンニク和えをおかずに、薄荷・しょうが・乾しナツメほっとドリンクをお茶代わりとか・・・ドクダミは「中国西南部では「折耳根(ジョーアルゲン zhéěrgēn)」と称し、四川省や雲南省では主に葉や茎を、貴州省では主に根を野菜として用いる。根は少し水で晒して、トウガラシなどで辛い味付けの和え物にする。」(ウィキペディア)だそうですが・・・
ちなみに、あのドクダミ特有の匂いの元に強い抗菌作用があるそうなので、生ドクダミなんでしょうね。
洋食風ならドクダミのサラダ、酢とガーリックオイルドレッシングにこれも抗菌作用のある胡椒でも入れればいいんでしょうね・・・
翻訳の確認
ゾゾム様
三 薬物予防の
(一)成人の2と3の「適するタイプ」(漢方用語では症というと思いますが)が全く同じですけど、これは同じ体質に合う薬が2つあるのでしょうか?
それから煎じ方・・・は全部同じだけど・・
Re: 予防計画の準備を
>くま様
なぜかグッドタイミングで、私及び上司Gは風邪をひいてしまいまして(どうやら発信源は私)。
残念ながら発熱がなく、喉・鼻水程度のため、会社を休むこともままならずしぶしぶ出勤しておりますが、風邪はやっぱりつらいですなあ。それにしてもなぜこの時期風邪ひいたのか、いまいちわかりませんが。
某所の実家には野生のドクダミが繁茂しており、まだまだ蒼い春を過ごしていたぞぞむさん、ニキビの吸い出しに効くとか、便秘に効くだとか効いて飲んだり貼ったりしておりました。ドクダミには罪はないのですが、我が家のゴミ捨て場と化していた裏庭に自生していたものであったため、さすがに生で食する気持ちにはなれません。。。
>私の母校は(略)様
ご指摘を受け、原文をみてまいりましたが、2.と3.ともに同じ文章で、翻訳も間違いありませんでした。
中国官庁の通達文をいろいろとみてきましたが、時代が便利になったせいもあり、コピペで作成しているものも少なくない模様。貼り付けたはいいが、修正すべき所をそのままにアップした可能性もありますね。
お大事に
大連では病院行くお金がもったいなくて、新型流行性感冒を装って救急車を呼んだ男がばれて逮捕されたとか・・・・くれぐれも真似されぬよう。なお、某機関の研究によれば、インフルエンザ・ウィルスに感染した人に対し、麻黄湯を投与するとタミフル、リレンザとほぼ同等の症状軽減効果があったとか・・・
まあ、丁度いいんでまずは生ドクダミの殺菌効果を試されるべきかと・・・(ニンニクや酢にも殺菌効果あるしね)
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