そして私がいつかお世話になるかもしれない法律
2008/04/21 Mon [Edit]
日本ではホームレスがこの「失われた10年」で激増したという話を聞きますが、中国の場合は「家なし」という意味でホームレスですけれども、食うに困って、どうしようもなく都市に漂泊する「乞食」がもともとたくさんおります。景気のせいというよりもそういう政策だから・・・どうしようもない。まだ日本のホームレスのほうが楽にみえます。
街中でよく見られる乞食は、
赤ちゃんを抱いた中年おばさん(産んだ本人ではないことは明らか)
五体不満足の不具の方(手足がない、事故で障害をおったなど。ひどい場合にはそのように「してしまう」)
二胡・笛など芸を売る(老人多し。近年は盲人と健常者のペアをよく見る)
義務教育中と思われる子供(両親が死んで、学校へいくお金がなく・・・という紙を掲示)
幼児を使ったたかり(足にしがみつかせ、お金を出すまで離れない (いつか類型化してみようっと)
上記の例は一部を除けば労働能力を喪失した人たちで、乞食という職業をしなくてはならない、やむにやまれぬ経済的状況があるのは理解できます。ただ、一時期やたら健常者の乞食が増えた時期がありました。
今から数年前、至るところに働ける能力があるにもかかわらず、乞食をしている人たちが道々におりました。詳しい話はわすれましたがあるおっさんが、
と解説してくれました。その時期農村改革?のようなことが進み、農民一人ずつに「人頭税」をかけるようになった。ただでも訳のわからない金を巻き上げられる農民にさらなる負担がかかったものだから、農地を放棄して都市にやってきている
そしてこの通達公布日をみると、私がそのおっさんから話を聞いた時期。いちおう中国としても、棄農浮浪者をなんとかせねばという気持ちはあったのでしょう、とりあえず保護所でとっつかまえられるものはとっつかまえて、住んでる場所がわかれば送り返してしまえという内容です(ちょっとかいつまみすぎかな?)。
でも、「救護」はするものの、授産もなにもなく身元が判明したら都市からとっとと移送してしまおうというていのよい「浮浪者取り締まり」に近い気がします。
外国人はこの制度で救護所に保護してもらえるのかな?私も仕事がなくて街中放浪して保護してもらったら、ただで飛行機乗せて日本に帰らせてもらえるのかな??
(2003年7月21日 民政部公布2003年第24号部令)
第一条 《都市によりどころのない浮浪者・物乞い救護管理弁法》(以下《救護管理弁法》とする)の規定に基づき、本実施細則を制定する
第二条 《救護管理弁法》が規定する「都市によりどころのない浮浪者・物乞い」とは、自身で食住を解決する力がなく、頼る親戚友人もなく、また都市の最低生活保障または農村の五保生活保護を受けることなく現在都市にて放浪・物乞いで日をしのいでいるものを指す。
放浪・物乞い行為があるが、前項が規定する情況を備えていない場合は、救護の対象には該当しない。
第三条 浮浪者・物乞いが救護所に救護を求める際、以下の本人の情況を伝えなければならない。
(一)氏名、年齢、性別、居民身分証または身分を証明できるその他の証書、本人戸籍所在地、住所地
(二)都市最低生活保障または農村五保扶助を受けているか否か
(三)放浪・物乞いの原因、期間、経過
(四)親族やその他密接な関係にある親戚の氏名、住所、連絡方法
(五)身の回りのものの情況。
第四条 救護所は助けを求める浮浪者・物乞いに救護対象の範囲と実施する救護的内容を告知し、救護要請に関連する情況を聞き出すとともに、そのものの個人情況について登記しなければならない。
第五条 救護所は、救護対象に該当する場合は、すみやかに救護手配しなければならない。救護対象に該当しない場合は、救護しないこととその理由を告知する。
高齢、幼児、障害等の原因で個人情況を伝えることができない場合、救護所はまず救護し、あとで情況を調査しなければならない。
個人情況をありのまま伝えないものについては救護しない。
第六条 被保護者は危険物品を携帯して救護所に入ってはならず、身の回りの携帯品は、生活必需品のほかは救護所が保管し、被保護者の離所時を待って返却する。
第七条 省、自治区、直轄市人民政府民政部救護所は被保護者の行い、衛生、学習等の制度を制定しなければならない。被保護者は救護所の規章制度を遵守しなければならない。
第八条 救護所が被保護者に提供する食物及び住居は、被保護者の基本健康と安全の必要を満たしていなければならない。被保護者の食住定額・定量の標準は省級人民政府民政部門が財政部門と協議のうえ具体的に規定する。
第九条 被保護者が所内にて急病となった場合には、救護所はすみやかに医療機関に移送し治療を受けさせなければならない。被保護者が所内で伝染病に感染または伝染病の疑いのあるものを発見した場合は、救護所は現地の伝染病患者収容条件を備える医療機関に移送し治療をうけさせるとともに、現地疾病予防コントロール機構に報告し、必要な消毒隔離措置をとらなければならない。
第十条 救護所は被保護者が伝える関連情況に基づき、すみやかに被保護者の家族及び被保護者が長期居住する戸籍所在地または住所地の郷(鎮)人民政府、都市街道弁事処、当該地の公安、民政部門と連絡を取り、情況確認を行わなければならない。
救護所は、被保護者が故意に虚偽の個人情況を伝えたことを発見したら、救護を中止しなければならない。
第十一条 被保護者を常時居住戸籍所在地、住所地または所在単位に返送する際、交通費がない場合は、が救護所乗車(船)証明書を発給し、鉄道、道路、水運等輸送単位が確認ご相応の公共交通手段に搭乗することを許可される。救護所は関連情況を被保護者の親族及び移送地の関連組織、所在単位に通知しなければならない。
第十二条 救護所は被保護者の情況により救護期間を確定しなければならないが、一般的に10日を超えない。特殊な情況のため延長を必要とする場合は、上級民政主管部門に届け出る。
第十三条 被保護者の障害者、未成年またはその他行動に不便があるものにたいしては、救護所はその親族または所在単位に引き取りを通知しなければならない。親族または所在単位が引き取りを拒否した場合は、省内の場合は流入地の人民政府民政部門が流出地の人民政府民政部門に引き取りを通知し、その親族または所在単位に送り届ける。省をまたぐ場合は流入地の省級人民政府民政部門が流出地の省級人民政府民政部門に引き取りを通知し、その親族または所在単位に送り届ける。
第十四条 その親族または所在単位があきらかとならないが、ただし戸籍所在地、住所地をあきらかにすることができる障害者、未成年及びその他行動に不便があるものに対し、省内の場合は流入地の人民政府民政部門が流出地人民政府民政部門に引き取りを通知し戸籍所在地、住所地に送り届け安置させる。省をまたぐ場合は、流入地の省級人民政府民政部門が流出地の省級人民政府民政部門に引き取りを通知し、戸籍所在地、住所地に送り届け安置させる。
第十五条 高齢、幼児または障害のため自己の行為が認知できず、意思伝達能力がなく、そのためにその親族または所在単位をあきらかにすることができず、またその戸籍所在地または住所地をあきらかにすることができない場合は、救護所は上級民政主管部門に安置プランを出し、同級人民政府に報告して安置する。
第十六条 被保護者が救護を放棄し自発的に救護所を離れる場合、事前に告知しなければならず、救護所はこれを制限してはならない。未成年及びその他民事行為能力がないもの、及び民事行為能力を制限されているものが救護所を離れる場合、救護所の同意を得なければならない。
被保護者が勝手に救護所を離れる場合は、救護を放棄したとみなし、救護所は救護を中止しなければならない。
第十七条 救護所にてすでに救護を実施または救護期間が満了した場合、被保護者救護所を離れなければならない。正当な理由なく離所しない被保護者については、救護所は救護を中止しなければならない。
第十八条 被保護者の戸籍所在地、住所地の郷級、県級人民政府は返送される被保護者の生産、生活困難を解決を手伝い、彼らが再度外にでて放浪・物乞いをしないようにしなければならない;障害者、未成年、高齢者を遺棄した近親族またはその他監護人に対し、彼らが養育、扶養の義務を履行するよう命ずる。帰るべき家がないとはっきりしている障害者、未成年、高齢者は安置しなければならない。
第十九条 被保護者が救護所にいる間は規則、法を守らなければならず、救護所係員またはその他被保護者をののしったり殴ったりしてはならず、救護施設を破壊してはならず、公私財物を破壊したり盗んではならず、いんねんを付けたり救護の業務秩序を乱してはならない。
被保護者の違法行為に対し、救護所係員はすみやかに制止しなければならない;被保護者の規則規定違反状況が深刻な場合、または被保護者に犯罪容疑がある場合にはすみやかに公安機関に通報し法に従い処理しなければならない。
第二十条 救護所は職場責任制、安全責任制、係員の行為規範等規章制度を作り整備し、規範化管理を実施しなければならない。
救護所は被保護者の入所、離所、救護等の情況を事実の通り記載し、ファイルを作成してしっかりと保管しなければならない。
第二十一条 救護所及びその係員は幻覚に《救護管理弁法》第十条、第十四条の第二項の規定を遵守しなければならない。規定に違反したものに対しては、当該救護所の上級民政主管部門に是正を命ずる。事情がやや重い場合には、直接責任を負う主要管理者やその他直接の責任を負うものに対しに規律処分を課す。犯罪を構成する場合は、法に則り刑事責任を追及する。
第二十二条 県級以上の地方人民政府民政部は救護所の指導者層への監督管理を強化し、以下の職責を履行しなければならない。
(一)救護所の救護措置や規章制度の執行を監督
(二)検査救護業務情況の指導
(三)救護所係員に対する教育、研修
(四)救護所及びその係員違法・規則違反問題の調査や処理
(五)救護所の問題の解決支援、作業条件の提供。
第二十三条 救護所の上級民政主管部門がすみやかに救護対象の通報を受理しない、すみやかに救護所の職責履行命令をしない、または安置しなければならない被保護者に対し現地人民政府に安置するよう上奏しない場合、直接責任を負う主要管理者及びその他の直接責任を負うものに対し法に則り行政処分を下す。
第二十四条 本実施細則は2003年8月1日より施行する。
Comments
救護所だって。
これから不況になる中国の救護所って何か気持ち悪い。
ぜーんぜん関係ないけどヒトラーが国立浮浪者救護所の出身だって記憶が出てきちゃった。
ヒトラーが浮浪者出身なのは意外と知られていないですよね。
中国共産党のように明確な意志決定システムを(持っていそうで)持っていない組織による統治は、戦略よりは、既成事実ばかりが蓄積され、そのうち八方塞がりとなり、最も迷惑なつぶれ方をするもの(日本陸軍みたいに)。
そうなったときの、中国の新指導者はきっと今の乞食や浮浪者や貧乏兵士から出てきて、そして、世界をまた大戦争に巻き込むのです。くわばら、くわばら。
おれ、10年前まで、中国ファッションは人民服が一般的だと思っていたアホだけどさ、10年前、上海に着いたら、みな洋服でびっくり。
それで、人民服を探すと、たまに老人が着ていた。
それらの老人は、目が合うと間違いなくニコリと笑い、近寄ってきたかと思うと、両手を出すんだよね、つまり、みんな乞食だったんだよね。
そう言えば昔、
古北路中心に日本の酔っぱらいに花を売っていた姉妹(?)はどうなったのでしょう?
7〜8年前、上が10歳、下は7〜8歳ぐらいでした。
夜の飲み屋街の真ん中、二人できゃっきゃと遊びつつ、日本人が来ると片言の日本語で、「お花いかがですか?」と近寄ってきたものでした。
「きみたちどこから来たの?」と聞いたところ、
「サイトーさんのとこ」という答えになっていない答えをしていたものです。
この法律みたらわかるよう、保護して授産して自律した生活を送れるようにっていう内容じゃないのはわかりますよね〜〜。
中国には長谷川平蔵は現れませんなーー。
田舎がいやで放浪しているのに、収容されたら10日拘禁。身元がわかったら即返送。
都市内部のやっかいばらいしたいだけのように読めますわ。
放浪する彼らって、日々何考えているんだろう・・・・?
Track Backs
TB URL
